前回の記事の続き。
舞台は2014年3月1日(土)「第2回中原図書館ビブリオバトル入門&体験講座」
こちらは「なかはらメディアネットワーク」のPRを兼ねた企画であり、川崎市の中原区役所まちづくり推進部企画課より依頼され実施しました。

【なかはらメディアネットワークとは】
テレビ・ラジオ・WEB・季刊誌などの地域メディアが集まり、「なかはらメディアネットワーク」を発足した。地域メディアが連携して区内のあらゆる情報を発掘・発信することにより、地域交流の促進や中原区のイメージアップをめざしている。
http://www.city.kawasaki.jp/nakahara/page/0000048793.html
2014年3月1日
前回は30人の参加でしたが、今回は雨と云う悪条件にも負けず40人以上の川崎市民の皆様に集まっていただきました。
川崎市中原区後援、中原図書館の支援、有隣堂の協力、そして「なかはらメディアネットワーク」情報発信スポットの一つの企画としてとして、このようなイベントを迎えることができて。色々な方に大変お世話になりました。
これからも「読書のまち、かわさき」のため、全力で活動を続けて、お世話になった方々へのご厚意に応えていきたいと思います。

ポスター等で事前に発表者(バトラー)を募集しました。
ビブリオバトルを理解するには実際に見ることが一番有効であるため、冒頭で簡単なルールの説明をした後にエキシビジョンマッチを実施しました。
中原図書館ビブリオバトル2
発表者(バトラー)5名による第2回中原図書館ビブリオバトルエキシビジョンマッチ!20140301202650d1a
紹介された本は以下の通りです。

【1冊目】

マヨネーズ大全

【2冊目】

菊と刀 (光文社古典新訳文庫)

【3冊目】

三月ひなのつき (福音館創作童話シリーズ)

【4冊目】

1時間の違いですべてが捗る 朝活のススメ 安心して参加できる 厳選朝活ガイド付き(選び方、参加のコツも指南) (impress QuickBooks)

【5冊目】

モモちゃんとアカネちゃんの本(1)ちいさいモモちゃん (児童文学創作シリーズ)
見事に様々なジャンルの本が揃いました。
一人の人間では決して読まなかったであろう本が、一度参加するだけでこれだけ多ジャンルの本に出会えることはビブリオバトルの魅力の一つです。
5番目の発表者である前田さんは、川崎市のご当地アイドル・川崎純情小町☆(当時)の中原区担当「かおりん」こと、前田薫里さんである。
初めてのビブリオバトルへの参加でしたがとても一所懸命で好感が持てました。流石アイドルです。20140301205535819
そして、第2回中原図書館ビブリオバトルエキシビジョンマッチのチャンプ本を手に入れたのは、後年・共にビブリオポルトスを設立することになる近藤さん(ビブニャンの発案者)の紹介した「マヨネーズ大全」でした!
得に感心したのは、明らかに川崎純情小町のファンの方が、ビブリオバトルの主旨を汲んでいただいてアイドルとは別の方に投票していたことです!素直に素晴らしいと感じました。

【内容紹介】
おしるこ、味噌汁にマヨネーズ? 国内マヨネーズ商品70品目を解説し、100食品と食べ合わせたその結果は!? 誕生の歴史から栄養学まで収録した、驚きのまるまる一冊マヨネーズ大百科。
amazonのトップレビューにこちらのイベントに参加された方がコメントされているので紹介します。
【コメント】
偶然、ビブリオバトルという読書会のようなイベントに誘われ、そこでの説明に興味を惹かれ、一票を投じました。他の方も面白いと感じたのでしょう「チャンプ本」に推薦された本です。さっそく、買い求めました。期待を裏切らない面白さです。
マヨネーズの語源、近代フランス料理界での歴史を英仏戦争まで遡り、かつ、日本では、中村董一郎のキュービーマヨネーズ創業、その後の発展、そして、現代のマヨネーズ人気にまで及んでいます。
中島董一郎の食へのこだわり、情熱、創業の苦労、その品質とおいしさを維持し続ける努力が読み取れます。

前田薫里さんに川崎純情小町☆のポスターとCDを贈呈される近藤さん。201403012100563b2
そして10分間の休憩を挟み、4人一組のビブリオバトル体験講座を実施しました。
ビブリオバトルは講義型よりも、全員が発表するワークショップ型の方が面白いです!
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今回はポスターに書いた通り「お子様連れ」の方も大歓迎でした!
「絵本」の紹介もあるので、小さい子も楽しめる会となりました。
2013年12月21日1
ここまでのイベントを当初は予定し、14時~16時までの時間でスムーズに事は進みました。
しかし、またもや当時の中原図書館長のご厚意で、17時の閉館時間ぎりぎりまで会場の使用を許可していただきました!(その心意気に感動してしまいます)
「せっかくなら4人一組で決まったチャンプ本を共有したらいいじゃない」の一言でそこから各グループのチャンプ本の頂点を決めるため「第2回中原図書館ビブリオバトル体験講座王座決定戦」が行われました。
川崎市民の皆様がとてもノリノリで楽しそうな様子が印象的でした。
そして閉館時間ぎりぎりまで、ビブリオバトルは行われました。

【1冊目】
『「竹内文書」の秘密』単行本 著者 布施泰和 
【2冊目】
「第2図書系補佐」幻冬舎よしもと文庫 著者 又吉直樹
【3冊目】
「空の如く、海の如く」 単行本 著者 新田純子
【4冊目】
「Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ」大型本 著者 Jeff Potter 翻訳 水原文
【5冊目】
「ちいちゃんのかげおくり」あかね創作えほん 著者 あまんきみこ イラスト 上野 紀子

全てのバトルが終わったのは16時50分でした。(中原図書館は土日17時に閉館)
職員の皆様には大変申し訳ないことをしたが、色々な引き出しのある本を知ることができました。

そして、栄えある第2回中原図書館ビブリオバトル体験講座のグランドチャンプ本は、「Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ」でした!

Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books)
【内容紹介】
料理の味はさまざまな化学反応によって決定されます。その原理を知ることで、自分で作る料理はより美味しくなり、他の人が作った料理を深く楽しむことが可能になります。
本書『Cooking for Geeks』は、ギーク、エンジニア、プログラマのために書かれた料理の基本を学ぶ書籍です。食材の味と風味の組み合わせ方から、熱の加え方の違いが食材に与える影響、またパンやお菓子にとって最も重要な空気を含ませる方法など、料理の科学的な仕組みを詳細に解説し、さらなる応用や独自の新しいアイデアを生み出すための基礎を提供します。
さらに簡単なものから本格派まで100を超えるレシピと、科学者、シェフ、フードブロガーなど21人のインタビューを掲載。「モダニスト料理」または「分子ガストロノミー」といった新しい料理の考え方や、食材の温度を精密にコントロールする「真空調理法」など、新しい調理法も紹介します。

ビブリオバトルが始まると「この本のレシピで作る料理は美味しくない!」と衝撃の一言に、発表者はこう続けました。これは技術系の方々の悪ノリで書かれた本であり、例えば「アイフォンアプリの作り方」と云う本で作成したアプリは、絶対に面白くないと断言できる!
巷に溢れている技術系の本に対して、本質をついた発言に私は強く心惹かれました。

そして、即刻、中原図書館からの退却しました!
中原図書館の方々、中原区役所の方々には、本当に心から感謝の言葉を伝えたいです!

小松雄也