今回は私の読書普及活動の原点と言える川崎市立中原図書館での一幕を紹介します。
舞台は2013年12月21日(土)第1回中原図書館ビブリオバトル入門&体験講座です。
ビブリオバトルに触発された私は、すぐに地元でも開催したいと当時の中原図書館長に直訴して、3ヶ月くらい粘りに粘って6F多目的室を貸していただけることになりました!大学に行く前に伺い、大学が終わったらまた挨拶に行く。既に勇退された田邊館長、本当にご尽力ありがとうございました。
こちらのイベントは川崎市立中原図書館の後援、有隣堂の協力で実施しました。
 
まずは冒頭で「ビブリオバトルって何だ? ルール説明!!」を流しました。
こちらの動画は本当に素晴らしい完成度です!
絵本タッチでほのぼのテイスト。伝えたいエッセンスが見事に詰まっています。
中原図書館ビブリオバトル
ポスターもしっかり保存されていました笑
また当時のFacebookイベントページが残っていますので掲載します。
https://www.facebook.com/events/758749810808157/
【タイムスケジュール】
13時30分: 中原図書館6階 多目的室開場
14時00分: 開会の挨拶&ビブリオバトルエキシビジョンマッチ
14時30分: ビブリオバトルの解説&説明
14時50分: 休憩
15時00分: 4人一組でビブリオバトル体験
15時30分: 閉会の挨拶&16時までフリートーク可

第1部が代表者によるエキシビジョンマッチでまずは「質問者&投票者」としてビブリオバトルに参加。第2部が全員参加のワークショップ型ビブリオバトルで実際に「発表者」という形式は、考案者の谷口先生が千代田図書館で行っていたものを換骨奪胎(丸パクリ)したものです。当時はパワポ資料もお願いして丸々いただき(厚かましい) 公式ルールの理念に即した上で自分なりに改良したものを使用していました。

まずは第1部の大学生4名(同級生&後輩)によるエキシビジョンマッチ。
残念ながら当時の写真が遺されていないのですが、メモだけは見つかりました!
【チャンプ本】

奇跡の教室 (小学館文庫)
見事にチャンプ本を獲得したのはこちらの本でした!
将来は国語科教師を目指しているという学生の熱意が伝わってくる紹介でした。
戦後、公立校のすべり止めと見られていた灘中学で、文庫本『銀の匙』だけを3年間かけて読む授業を始める。虚弱な少年の成長物語を、横道にそれながら丁寧に追体験していく、橋本授業を受けられたのは30年間でわずか千人。そして『銀の匙』授業3巡目の昭和43年卒業組は「私立初の東大合格者日本一」に。実社会でも教科書なき道を切り拓いていく、「燃え尽きない一生学び続ける好奇心」を授けた授業を、橋本武自身と教え子たちへの1年間の及ぶ取材から解析。スロウリーディング・ブームの火付け役となった感動のノンフィクション。

銀の匙 (新潮文庫)
2016年に新潮文庫から「銀の匙」が出版されていたのでご紹介。
日々の生活を子供の視点から淡々と描いた本作は、生命力に溢れていて素晴らしい。
「君たちはどう生きるか」や「次郎物語」と併せて読みたい一冊です。
(これらの本は改めて紹介させていただきます。)
IMG_1789
こちらが4人一組のワークショップの様子です。
各グループでチャンプ本が決まった後、面白いことが起こりました。
何と参加者の皆様が自発的に、各グループでチャンプ本になった本を全体で共有したいと申し出ていただいたのです!(本当に嬉しかった)
当時の中原図書館館長も粋な人で、土曜日は通常17時に閉館でありますが、自然に生まれた市民からの要望を受け時間ぎりぎりまでの延長を快諾していただきました。
そこから臨時のビブリオバトルです。
エキシビジョンマッチ・ワークショップから続いて、3度目の戦いが始まりました。
【チャンプ本】

へんないきもの三千里
当時を見返して驚きました。
昨今の「ざんねんないきもの」ブームを見越してこの本が紹介されていたのです!笑
深海魚に呑まれ、アリに奴隷にされ、免疫細胞軍と戦う羽目に・・・・・・セレブなおシャレ少女が放り出されたのは、情け無用の生き物世界だった!へんないきもの、続々登場。生物界に迷いこんだ少女のすっとこ長編物語。
こちらのチャンプ本を獲得したのは私の中学時代からの友人でした。
参加者たちのイベント記事も発掘したのでご参照いただければ当時の雰囲気に触れていただけると思います。
https://shinojackie.blogspot.jp/2013/12/blog-post_32.html
http://mame-tora.com/2013/12/2150

こうして私の初めての読書普及活動は無事に終えることができました。
参加者は全体で27名。参加者全員の満足度が高い素晴らしいイベントとなりました。
実はこのイベントは川崎市内で大きな話題となり、これから連鎖して市内に広がりを見せて行くのですが、それは次回の記事でお話ししましょう。
川崎市民の皆様は温かく、本当に清々しい気持ちになれる1日でした。

小松雄也