神奈川新聞20181110
2018年11月10日「神奈川新聞掲載」

川崎市中原区を拠点に読書普及活動に取り組む一般社団法人「ビブリオポルトス」が市教育委員会から読書活動優秀団体として表彰された。家庭の本棚に眠る絵本を地域の保育所に寄贈する「『絵本のまち、かわさき』運動」の功績が認められた。代表理事の小松雄也さん(27)は「これからも本を通じて地域を結んでいきたい」と思いを新たにしている。

 かわさき読書週間(10月28日~11月10日)に合わせて開催された4日のイベントで小松さんが表彰状を受け取った。「皆さんの協力のたまもの。200人ほどから絵本が寄せられ、地域の温かさを実感した」。寄付を呼び掛けた絵本は4カ月で目標の倍にあたる2千冊に達し、40の保育所に届けることができたという。

 ラテン語で「本の港」を意味する同団体は2014年9月に設立。当時大学生で、読みたい本を紹介し合う書評合戦ゲーム「ビブリオバトル」の魅力にはまった小松さんの「多くの人に面白い本を届けたい」との思いが活動の原点だ。

 小松さんは就職した出版取次大手を1年で辞め、活動に専念。ビブリオバトルの普及をはじめ、クラウドファンディングで支援を募って児童養護施設に本を寄贈したり、高齢者向けの選書リストを配ったり、アイデアと実行力で地域密着の取り組みを続ける。

 6日には母校でもある市立下小田中小学校(同区)で4年生約160人に授業を実施。「将来の夢」をテーマにお薦めの1冊を後輩一人一人に紹介した小松さんは「本との出合いは人との出会い。次々と質問してくる子どもたちの姿に、人生を変える読書の力を再確認した」。今後の活動について「絵本を集めて子どもたちに届けてくれる人をそれぞれの地域で募っていく。『絵本のまち、かわさき運動』をきっかけに、本を通じた出会いを市全体に広げていきたい」とさらなる意欲を燃やしている。

http://www.kanaloco.jp/article/371309


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2018年12月9日「神奈川新聞掲載」
【推し本の魅力を語り尽くす 川崎でビブリオバトル交流】

お薦めの本の魅力を語り合い、読みたくなった本を選ぶ「ビブリオバトル」が8日、川崎市中原区の中原図書館で開かれ、約40人の参加者が未知の本と人との出会いを楽しんだ。市内で読書の普及に取り組む一般社団法人「ビブリオポルトス」(小松雄也代表理事)の主催。


 初の参加者も多く、まずは経験者ら3人が「絵本」をテーマにデモンストレーションのバトルを行った。

 「竜のはなし」(宮沢賢治著、戸田幸四郎絵)、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(ティム・バートン作・絵)、「おおきな木」(シェル・シルヴァスタイン作・絵)の3冊を5分間ずつ紹介。「ハッピーエンドですか?」といった会場からの質問に、それぞれが推す本の魅力を懸命に伝え、多数決により明治大大学院生の小林直弘さん(26)が薦める「竜のはなし」が「チャンプ本」に決まった。

 その後、観戦者もミニバトルに参戦。4~5人で輪になり、好きな本について語り合った。「初対面の人でも本を介せばすぐに打ち解けることができます」と小松代表理事。初めは緊張気味だった参加者の表情も緩み、和やかな笑顔があちこちで生まれた。

 初参加した法政二高1年生の東千花さんは「カラスの教科書」(松原始著)を推し、「チャンプ本」に選ばれた。「大人の方々を前に緊張したけれど、優しく聞いてくれ、助け舟も出してくれたので、うれしかった」と話した。
http://www.kanaloco.jp/article/376555